日本国内サーバー × Cloudflare の最速設定ガイド【Xserver / ConoHa 対応】

日本国内サーバー(Xserver・ConoHa WING など)と Cloudflare を組み合わせると、世界最速クラスの表示速度 を実現できます。
しかし、設定を誤ると「遅くなる」「不具合が出る」ことも…。

この記事では、国内サーバー × Cloudflare を最速化するための設定を日本人向けに最適化して完全解説 します。

1 Cloudflare を使うメリット

  • グローバル CDN による高速化
  • DDoS 保護・Bot 防御
  • WAF・セキュリティ向上
  • キャッシュでサーバー負荷軽減

ただし、日本サーバーと組み合わせる場合は「適切な設定」が必須です。

2 Xserver / ConoHa 共通:必ず最初にオンにすべき設定

2.1 DNS を Cloudflare に移管する

Cloudflare の高速 DNS を利用できるため、表示速度が向上します。

  • ネームサーバーを Cloudflare 指定へ変更
  • DNSレコードは Cloudflare に自動インポートされる

2.2 proxy(オレンジ雲)を ON にする

「オレンジ雲」を ON にすると Cloudflare の CDN が有効になります。
ただし、メール関連(MX / mail サブドメイン)はグレーにしておく。

3 日本サーバー × Cloudflare を速くする最重要ポイント

3.1 キャッシュレベルを“最適化(standard)”にする

Cloudflare → Caching → Configuration → Caching level
Standard(標準) を選択。

3.2 ブラウザキャッシュTTL:1日以上

Static コンテンツ(CSS / JS / 画像)は、1日以上の TTL が推奨。

3.3 Always Online を OFF

国内サーバーは安定しているため、通常ONにする必要なし。

3.4 Auto Minify(自動圧縮)は JS のみ推奨

  • HTML → ON
  • CSS → ON
  • JS → ON(※テーマによってはOFF推奨)

4 高速化ステップ:Xserver 版

Xserver は「高速化しやすい設定」が多いため、Cloudflare と相性が良いです。

4.1 Xserver 側でやること

  • mod_pagespeed(高速化設定)を OFF にする
  • キャッシュ設定(アクセラレータ)を「推奨設定」にする
  • WAF は ON(攻撃対策に有効)
  • PHP8.x 系を推奨

4.2 Cloudflare 側でやること

  • CDN を ON(オレンジ雲)
  • Early Hints(HTTP 103)を ON(高速化効果が大きい)
  • 画像最適化 Polish → Lossless(ロスレス圧縮)
  • HTTP/3(QUIC)を ON

5 高速化ステップ:ConoHa WING 版

ConoHa は生の NGINX が高速ですが、Cloudflare と併用する際には設定が少しだけシビアです。

5.1 ConoHa 側でやること

  • WEXAL® ページスピードを OFF(Cloudflare と競合しやすい)
  • ブラウザキャッシュの期間を長めに
  • WordPress高速化設定 → OFF にすることも検討

4.2 Cloudflare 側でやること

  • オレンジ雲 ON(必須)
  • Polish(画像圧縮)→ Lossless
  • Mirage(画像遅延)→ ConoHa と競合する場合は OFF

6 完全に高速化するための推奨 Page Rules(無料枠)

Cloudflare 無料プランの「3つの Page Rule」を最大活用します。

6.1 静的ファイルのキャッシュ強化


*example.com/wp-content/uploads/*
Cache Level: Cache Everything
Edge Cache TTL: a month

6.2 管理画面はキャッシュしない


*example.com/wp-admin/*
Cache Level: Bypass

6.3 ログインページはキャッシュ禁止


*example.com/wp-login.php*
Cache Level: Bypass

7 さらに高速化したい場合(上級者)

7.1 Cloudflare APO(WordPress専用高速化)を導入

サイト全体が Cloudflare にキャッシュされ、世界最速レベルになります。

7.2 Workers で HTML をエッジキャッシュ


export default {
  async fetch(request) {
    const cache = caches.default;
    let response = await cache.match(request);

    if (response) return response;

    response = await fetch(request);
    response.headers.append("Cache-Control", "public, max-age=3600");

    await cache.put(request, response.clone());
    return response;
  }
}

8 日本国内サーバー × Cloudflare 最速構成まとめ

  • DNS:Cloudflare に完全移管
  • cdn(オレンジ雲):ON
  • Early Hints:ON
  • HTTP/3:ON
  • Page Rules:キャッシュ強化+管理画面除外
  • APO:さらに高速化(必須級)

特に国内ユーザー向けサイトでは、Cloudflare を正しく設定すれば
PageSpeed Insights の評価が劇的に上がります。

Xserver でも ConoHa でも同じ手順で最速化できますので、ぜひこの設定をベースに使ってみてください。