CloudflareをWordPressに最適に設定する方法【高速化・セキュリティ・キャッシュ最適化】
- 1 Cloudflare導入で得られるメリット
- 2 前提:Cloudflareを導入する前の注意点
- 3 WordPressに最適なCloudflare設定(基本)
- 3.1 SSL/TLS → 「フル(Full)」に設定
- 3.2 Brotli圧縮をON
- 3.3 HTTP/2 / HTTP/3(QUIC)をON
- 3.4 Always Use HTTPS をON
- 3.5 Auto Minify(最小化)は WordPress ではOFF推奨
- 3.6 Rocket Loader はOFF(重要)
- 4 ページルール(Page Rules)でWordPressを最適化
- 4.1 管理画面とログインページをキャッシュしない
- 4.2 プレビューURLのキャッシュ無効
- 4.3 すべてのページをキャッシュ(HTMLキャッシュ)
- 5 WordPressに最適なキャッシュ設定
- 5.1 Cloudflare + WordPressキャッシュプラグインの最適構成
- 6 Cloudflare による「PHPやDB負荷の削減」効果
- 7 Cloudflare を使うと起きる可能性のある問題と解決策
- 7.1 ログインできない / リダイレクトループ
- 7.2 画像が表示されない
- 7.3 ページ更新しても変更が反映されない
- 8 まとめ:Cloudflareは正しく設定すれば最強の高速化ツール
- 8.1 関連記事
Cloudflare(クラウドフレア)は、WordPress と相性の良い高速化・セキュリティサービスです。
無料プランでも CDN・DDoS対策・キャッシュ高速化・HTTP/2 対応 が使えるため、WordPress 制作者の間では必須級のサービスになっています。
この記事では、Cloudflare を WordPress に最適に設定する方法を、初心者でも分かりやすくまとめました。
1 Cloudflare導入で得られるメリット
- CDN で世界中どこからでも高速表示
- DDoS攻撃の防御
- キャッシュ によりサーバー負荷が激減
- 無料で SSL化(https) が可能
- HTTP/2・HTTP/3・Brotli圧縮対応
- サーバーのPHP速度に依存しにくくなる
WordPressの高速化と安定稼働にとても効果的です。
2 前提:Cloudflareを導入する前の注意点
- DNS を Cloudflare に移管する必要がある
- WordPress のキャッシュプラグインと衝突しやすい
- サーバーのIPアドレスが隠れるため、アクセスログが変わる
特にキャッシュ衝突には注意してください。
3 WordPressに最適なCloudflare設定(基本)
Cloudflare の設定で、WordPress を高速かつ安全に動作させるための必須設定 をまとめました。
3.1 SSL/TLS → 「フル(Full)」に設定
「フレキシブル」はNG。ループして500エラーになる場合があります。
| 設定 | 意味 | 推奨度 |
|---|---|---|
| フレキシブル | Cloudflare⇔サーバー間がhttp | × 推奨しない |
| フル(Full) | Cloudflare⇔サーバー間がhttps | ◎ 最適 |
| フル(厳格) | 証明書検証あり。最高の安全性 | ◎ 可能なら推奨 |
3.2 Brotli圧縮をON
Gzipより圧縮率が高く、WordPressの高速化に効果的。
3.3 HTTP/2 / HTTP/3(QUIC)をON
画像・CSS/JS の同時読み込みが高速化します。
3.4 Always Use HTTPS をON
http から https へ全自動リダイレクト。
3.5 Auto Minify(最小化)は WordPress ではOFF推奨
理由:テーマやプラグインと衝突し、JSエラーが起きやすい。
3.6 Rocket Loader はOFF(重要)
Rocket Loader は JavaScript の読み込みを強制的に最適化しますが、WordPressテーマ・プラグインと高確率で衝突します。
必ず OFF にしてください。
4 ページルール(Page Rules)でWordPressを最適化
Cloudflare のページルール(無料プラン3件まで)を使うと、キャッシュ制御が完璧になります。
4.1 管理画面とログインページをキャッシュしない
https://example.com/wp-admin/*
https://example.com/wp-login.php*
設定内容:
- Cache Level → Bypass
- Security Level → High
- Disable Apps → ON
- Disable Performance → ON
Cloudflareがキャッシュするとログインエラーになるため必須。
4.2 プレビューURLのキャッシュ無効
https://example.com/?preview=*
プレビュー画面がキャッシュされると編集できないため。
4.3 すべてのページをキャッシュ(HTMLキャッシュ)
https://example.com/*
設定内容:
- Cache Level → Cache Everything
- Edge Cache TTL → 1 day
ページキャッシュにより爆速になります。
5 WordPressに最適なキャッシュ設定
5.1 Cloudflare + WordPressキャッシュプラグインの最適構成
| 構成 | 安定性 | 速度 |
|---|---|---|
| Cloudflare + WP Super Cache | ◎ 非常に安定 | ◎ 速い |
| Cloudflare + LiteSpeed Cache | ◎ 高速(LSサーバーのみ) | ◎ 最速 |
| Cloudflare + W3 Total Cache | △ 複雑でトラブル多い | ○ |
| Cloudflare + Autoptimize | ◎ トラブル少 | ○ |
結論:Cloudflareはキャッシュプラグインと併用してOK。
6 Cloudflare による「PHPやDB負荷の削減」効果
- HTMLキャッシュ → PHP処理が激減(最重要)
- 画像・CSS・JS → CDN配信
- 攻撃を手前で遮断 → DB負荷減少
特に WordPress の LCP改善に効果的。
7 Cloudflare を使うと起きる可能性のある問題と解決策
7.1 ログインできない / リダイレクトループ
- SSL → フル or 厳格 に変更
- wp-admin のキャッシュを無効化
7.2 画像が表示されない
- 変換プラグイン(WebP)と衝突 → OFFにして確認
7.3 ページ更新しても変更が反映されない
Cloudflare側のキャッシュが残ることがあります。
Cloudflare → キャッシュ → Purge Everything
一度全削除して確認。
8 まとめ:Cloudflareは正しく設定すれば最強の高速化ツール
Cloudflare は無料プランでも、
CDN・Brotli・HTTP/2・DDoS防御・キャッシュ高速化
をフル活用でき、WordPressと相性も良いです。
以下の設定だけで高速化・安定性・セキュリティが大幅に向上します。
- SSL は「フル」
- Rocket Loader は OFF
- Auto Minify は OFF 推奨
- 管理画面・ログインページはキャッシュしない
- 公開ページは Page Rules で Cache Everything
- CDN・HTTP/2・Brotli をON
Cloudflare は必ず “正しく設定” すれば強力な武器になります。
WordPress高速化の最後の仕上げとして導入をおすすめします。


