CloudflareをWordPressに最適に設定する方法【高速化・セキュリティ・キャッシュ最適化】

Cloudflare(クラウドフレア)は、WordPress と相性の良い高速化・セキュリティサービスです。
無料プランでも CDN・DDoS対策・キャッシュ高速化・HTTP/2 対応 が使えるため、WordPress 制作者の間では必須級のサービスになっています。

この記事では、Cloudflare を WordPress に最適に設定する方法を、初心者でも分かりやすくまとめました。

1 Cloudflare導入で得られるメリット

  • CDN で世界中どこからでも高速表示
  • DDoS攻撃の防御
  • キャッシュ によりサーバー負荷が激減
  • 無料で SSL化(https) が可能
  • HTTP/2・HTTP/3・Brotli圧縮対応
  • サーバーのPHP速度に依存しにくくなる

WordPressの高速化と安定稼働にとても効果的です。

2 前提:Cloudflareを導入する前の注意点

  • DNS を Cloudflare に移管する必要がある
  • WordPress のキャッシュプラグインと衝突しやすい
  • サーバーのIPアドレスが隠れるため、アクセスログが変わる

特にキャッシュ衝突には注意してください。

3 WordPressに最適なCloudflare設定(基本)

Cloudflare の設定で、WordPress を高速かつ安全に動作させるための必須設定 をまとめました。

3.1 SSL/TLS → 「フル(Full)」に設定

「フレキシブル」はNG。ループして500エラーになる場合があります。

設定 意味 推奨度
フレキシブル Cloudflare⇔サーバー間がhttp × 推奨しない
フル(Full) Cloudflare⇔サーバー間がhttps ◎ 最適
フル(厳格) 証明書検証あり。最高の安全性 ◎ 可能なら推奨

3.2 Brotli圧縮をON

Gzipより圧縮率が高く、WordPressの高速化に効果的。

3.3 HTTP/2 / HTTP/3(QUIC)をON

画像・CSS/JS の同時読み込みが高速化します。

3.4 Always Use HTTPS をON

http から https へ全自動リダイレクト。

3.5 Auto Minify(最小化)は WordPress ではOFF推奨

理由:テーマやプラグインと衝突し、JSエラーが起きやすい。

3.6 Rocket Loader はOFF(重要)

Rocket Loader は JavaScript の読み込みを強制的に最適化しますが、WordPressテーマ・プラグインと高確率で衝突します。

必ず OFF にしてください。

4 ページルール(Page Rules)でWordPressを最適化

Cloudflare のページルール(無料プラン3件まで)を使うと、キャッシュ制御が完璧になります。

4.1 管理画面とログインページをキャッシュしない

https://example.com/wp-admin/*
https://example.com/wp-login.php*

設定内容:

  • Cache Level → Bypass
  • Security Level → High
  • Disable Apps → ON
  • Disable Performance → ON

Cloudflareがキャッシュするとログインエラーになるため必須。

4.2 プレビューURLのキャッシュ無効

https://example.com/?preview=*

プレビュー画面がキャッシュされると編集できないため。

4.3 すべてのページをキャッシュ(HTMLキャッシュ)

https://example.com/*

設定内容:

  • Cache Level → Cache Everything
  • Edge Cache TTL → 1 day

ページキャッシュにより爆速になります。

5 WordPressに最適なキャッシュ設定

5.1 Cloudflare + WordPressキャッシュプラグインの最適構成

構成 安定性 速度
Cloudflare + WP Super Cache ◎ 非常に安定 ◎ 速い
Cloudflare + LiteSpeed Cache ◎ 高速(LSサーバーのみ) ◎ 最速
Cloudflare + W3 Total Cache △ 複雑でトラブル多い
Cloudflare + Autoptimize ◎ トラブル少

結論:Cloudflareはキャッシュプラグインと併用してOK。

6 Cloudflare による「PHPやDB負荷の削減」効果

  • HTMLキャッシュ → PHP処理が激減(最重要)
  • 画像・CSS・JS → CDN配信
  • 攻撃を手前で遮断 → DB負荷減少

特に WordPress の LCP改善に効果的。

7 Cloudflare を使うと起きる可能性のある問題と解決策

7.1 ログインできない / リダイレクトループ

  • SSL → フル or 厳格 に変更
  • wp-admin のキャッシュを無効化

7.2 画像が表示されない

  • 変換プラグイン(WebP)と衝突 → OFFにして確認

7.3 ページ更新しても変更が反映されない

Cloudflare側のキャッシュが残ることがあります。

Cloudflare → キャッシュ → Purge Everything

一度全削除して確認。

8 まとめ:Cloudflareは正しく設定すれば最強の高速化ツール

Cloudflare は無料プランでも、
CDN・Brotli・HTTP/2・DDoS防御・キャッシュ高速化
をフル活用でき、WordPressと相性も良いです。

以下の設定だけで高速化・安定性・セキュリティが大幅に向上します。

  • SSL は「フル」
  • Rocket Loader は OFF
  • Auto Minify は OFF 推奨
  • 管理画面・ログインページはキャッシュしない
  • 公開ページは Page Rules で Cache Everything
  • CDN・HTTP/2・Brotli をON

Cloudflare は必ず “正しく設定” すれば強力な武器になります。
WordPress高速化の最後の仕上げとして導入をおすすめします。